fogcutterjp's blog

きりきりじぇーぴーのブログ

「川を渡る女」と称する  心理テストと称するもの

グーグルで「川を渡る女 心理テスト」と検索すると、心理分析や心理テストと称して、あるお話が出てきます。→グーグル検索
もう忘れてしまう程昔の数十年前に私はこの話を伝聞しています
私は次の2点を指摘しておきます

  • これは心理テストでも心理分析でもありません
    そんな高尚なものとは思えません
    ただの飲み会のネタレベル、座を盛り上げるパーティー会話ネタぐらいのものです
  • ネット上のストーリー内容が私の聞いたものと大きく異なっています
    伝聞が伝わる途中で内容が歪曲されてしまっています*1

私が昔聞いたオリジナル正調版を記しておきます

「川を渡るL子さんの物語」
登場人物は、女性L子さん、他男性4名
前提条件:HさんとL子さんは相思相愛の皆がうらやむ理想恋人カップル

  • 川をはさんでこちら側にL子さん。対岸にHさん
  • L子さんは対岸の恋い焦がれるHさんのところに渡りたいが自分でボートを操作できない
    ちなみにL子さんは才色兼備のすばらしい美人....
  • そこにSさんがあらわれる。L子さんは、愛しのHさんのところに行きたい旨の事情をSさんに説明する
  • SさんはL子さんを乗せボートを操作して対岸のHさんのところに送ろうとする
  • ところが送っている途中でL子さんのあまりの美しさと魅力に....、ついついL子さんをボート上で抱いてしまう....
  • しかもSさんはその後元の場所にボートを引き返して、どこかにいなくなってしまう
  • 悲嘆にくれているL子さんの前にやさしいMさんがあらわれ、困っている人を見過ごせないMさんは気の毒なL子さんの状況を聞いて対岸のHさんのもとへL子さんをボートで送ってあげて、そして何も告げずいずこかへいなくなる
  • やっとの思いでL子さんは愛しのHさんと対面できました。でも、
  • 対岸から事の一部始終を見ていたHさんは、必死の思いで来てくれた相思相愛のL子さんだったはずなのにSさんとのボート上の事が許せず、L子さんをふってどこかに去ってしまう。何ということ....
  • またまた悲嘆にくれているL子さん....。その前にBさんが通りかかり、悲嘆にくれているL子さんにクールに声をかけ....事の顛末(てんまつ)を聞いたBさんは才色兼備のL子さんの事を理解して....やがて二人は結婚して、幸せに暮らしました....とさ。
  • めでたし めでたし ....

さて、登場人物5人を貴方の嫌いな(軽蔑する)順番に並べるとどうなりますか....?
というネタです

実は登場人物の象徴するもの:
  愛・愛情・恋心 → L子さん Love
  家庭・家    → Hさん  Home
  性的欲求・エロス → Sさん Sex
  道徳・モラル・慈悲心   → Mさん Moral
  仕事・ビジネスライクな事 → Bさん Bussiness

パーティーにて:

  • 各人に嫌いな人順番に並べて、理由を述べてもらいます。
  • 皆さんの順番は性別、年代、経験等々により、人生観により大きく異なります
  • 正解があるわけでもありません
  • 登場人物の象徴するものを回答者へ詳しく説明します
  • 嫌いな人順番を逆にとらえます。
  • すなわち、その人の好きな順、許せる順がわかります
  • 経験では、家庭的な女性と仕事バリバリ指向の女性、恋愛好きの女性で順序にあるパターンがでます
  • グループの若い女性方にこのネタを話すと女性同士で意見異なり盛り上がります
  • 未婚の女性グループにこの話をすると、かなり本音が透けて見えてきます


以上、誰かが正しい伝聞の「川を渡るL子さんの物語」を伝える責務を感じて記事にしました
質の悪いでたらめストーリーがこれ以上ネットで流布されるのを防ぐために

【追記 2011-10-13】検索して読みに来られる方が多いので補足します

にせの川を渡る女のウソポイント
  • 各イニシャルはその人の行動がイニシャルの意味を反映・象徴していなければならないのに反映していない
    • Bが百万円のお金を要求した ← ビシネスの本質は金を要求する事ではない
    • MがLをすてる ← これもモラルを象徴していない、ただ面白おかしくしただけ
正調版ストーリーが示す各人の行動の意味づけポイント
  • HはなぜLを捨てたか それは家庭は肉親、親戚、ある意味世間体(せけんてい)を象徴しており、「ホンネとタテマエ」のホンネの世界である事を意味する。だから、相思相愛だったのに、現実に起こった事をみて利己にはしる行動をする....
    親子兄弟姉妹 家庭内のメンバーは、少なくとも家庭内ではタテマエでは行動しない
  • Bの行動はビジネスの象徴であり、ビジネスライクと言うが如く、過去の種々のしがらみや経緯に関係なく、現在とこれからのL子さんがすばらしければそれを良とする、過去を引きずらず今後の事を見据える
  • Mは どんな時も、どんな経緯にも関係なく 人道的に道義的に行動する事を象徴する
  • L子さんはHさんの所に行きたかった = 愛にあふれた理想的家庭の象徴

オリジナル正調版をいいかげんに歪曲したものがネット上のブログ等を通して広まっていくのです....
私は証言します。私がこの話を最初に聞いたのは 昭和45年(1970年)学生の時です。ですからこれ古いネタですよ!

*1:いつの間にか登場人物とその行動内容がその名前の象徴するところとかけ離れてめちゃくちゃになっています。Bさんがその例です、ネットではいつの間にかお金を要求する人になってしまっている