小説というものを殆ど読まないのですが、この本は小説です。そして小説の体裁を借りた実はやっぱりビジネス書でした。少し古い本ですが数年前にこの本の著者の日本人読者に対するメッセージを読んでこの本を買って読む気になりました。
著者がそのメッセージで述べていた事。(今はダイヤモンド社のこのWebページはなくなりましたが)
- この本は、著者が「日本人には読ませたくない。」として17年間も日本語訳の出版を認めなかった事。小説だけど実はTOC(Theory of Constraints:制約条件の理論)を説明しているビジネス書である事。
- リストラについて:
無責任な怠け者ならレイオフされてもかまわない。仕事をきちんとこなす誠実な従業員が、トップマネージメントの能力不足ゆえに解雇されることが問題なのだ。
リストラの背後にある効率至上主義を問題にする声があるが、私(著者)に言わせれば、効率を正しく追求すれば、むしろリストラの必要はなくなる。マネージメントが追求すべき優先順位を間違えるから、リストラに頼らざるを得ない状況に陥ってしまうのだ。
- 日本の終身雇用について:
私(著者)は、終身雇用制は日本企業の競争力の源泉の一つだと考えている。残念ながら、日本企業はこの美徳を放棄しつつある。従業員に忠誠を尽くさない企業が、従業員からの忠誠を期待することはできない。従業員の忠誠を得られない企業は顧客からも忠誠を得ることはできず、遅かれ早かれ、市場から淘汰されてしまうだろう。今では、このTOCを生産の現場で実践している日本の有名電機関連の事業所を、私は知っています。それくらいこの本は製造関連の会社に影響を与えました。
- 作者: エリヤフ・ゴールドラット,三本木亮
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2001/05/18
- メディア: ペーパーバック
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当時、ボトルネック(=制約条件)という言葉がはやりました。この2冊の本は、製造関係の方にも営業関係の方にも、一読されることを推奨致します。
- 作者: エリヤフ・ゴールドラット,三本木亮
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2002/02/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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これは今月最新の本、これから読みます。
- 作者: リチャード・クラフォルツ,アレックス・クラークマン,三本木亮
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2005/12/02
- メディア: 単行本
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